ピアノを弾いていて不意に鳴り出す雑音、「ビィーン」「シャーン」と言った音、気になり始めると弾く気が削がれますよね。
原因はさまざまですが、大きく二つに分けられます。
ピアノの中から鳴っている場合と、ピアノの外(あるいはピアノに接しているもの)でなっている場合です。
ピアノ内の場合は調律師でないと難しいかもしれませんが、外ならばご自分で止めることが出来るかもしれません。
二人で協力すれば更に見つけやすくなります。
一人が雑音のする音を弾いている間に、もう一人が原因になっていそうなモノに触れて確認することで特定できるでしょう。
ピアノの外でよく鳴るケースを挙げてみますので参考にしてみてください。
ピアノの外の場合
【アップライトの背中に落ちているモノ】
・充電器・クリップ・化粧品・オルゴール・ピンポン玉など。
これまでも色々なものを拾いました。
重いのでピアノを動かすのは大変ですが、少しゆすると下に落ちて収まる場合もあります。
【ピアノの上に載っているモノ】
・写真立て・メトロノーム・人形ケースなど。
直接置いている場合はよく鳴ります。本当はなにも乗せないのが理想ですが、乗せる場合はカバーを敷きましょう。
【自由に振動できるモノ】
・スネアドラムのワイヤー・カーテンの掛かっていないカーテンレールのランナー・白熱電球のフィラメント・緩んだ照明器具・天井裏のチリ・コンセントのカバー・弦楽器・打楽器など。
自由に振動できる状態の小物はピアノと離れていてもよく共振します。
ピアノの中の場合
【緩んだネジなど】
ピアノにはたくさんのネジが使われているので中には緩んで共鳴してしまうものもあります。だいたい鳴りやすいネジは決まっているのですが、特定するためにお客様に手伝って頂く場合もあります。
経年変化でこんなところも鳴ったりします。
【グランドの響鳴板に落ちているモノ】
・腕時計・錠剤の包装シート・ワッシャー・クリップ・割れたピアノの塗装の破片など。
軽いものでも場所が悪いとよく鳴ります。初めてグランドピアノの調律に伺う際はブロアーを持参しほこりを吐き出すようにしています。
止みそうにない場合はご相談ください。雑音を止めるのも調律師の腕の見せどころ、たいがいの場合は止められますので。