【ご注意】過乾燥、特に床暖房のアップライト

先日住宅街での調律をしていますと、「日石灯油だもんね♪」のメロディが流れてきて晩秋だな、としみじみしました。

ピアノにとって冬は梅雨と並んで過酷な季節です。
暖房による乾燥は音の狂いと部品の故障を引き起こします。
加湿器などを使い湿度が40%を切らないように心がけましょう。
最低と最高湿度を記録できるような湿度計があると参考になります。
最近では1時間ごとの温度・湿度を2週間分記録できるような優れモノもあります。
夜の間やお留守の間にどれぐらいになったかも分かるのでおすすめです。

特に床暖房のお部屋にアップライトを置いている場合は対策が必要です。
アップライトは言わば底が床に近い四角い箱ですので熱が入り易く逃げないので内部は高温になります。
屋根蓋を開けて手を入れてみると熱気がすぐにわかるほどです。
密閉された空間の温度が上がると飽和水蒸気量は上がり相対湿度が下がります。
ピアノの内部はお部屋よりもずっと湿度の低い状態なのです。
音の狂い、故障はもちろん、ひどい時は響鳴板が割れてしまうこともあります。
ヴァイオリンやギターなど他の楽器もケースに入れたまま床に置きっぱなしにしないよう気を付けてください。

ピアノを守るために

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雑音と共鳴について

ピアノを弾いていて不意に鳴り出す雑音、「ビィーン」「シャーン」と言った音、気になり始めると弾く気が削がれますよね。
原因はさまざまですが、大きく二つに分けられます。
ピアノの中から鳴っている場合と、ピアノの外(あるいはピアノに接しているもの)でなっている場合です。
ピアノ内の場合は調律師でないと難しいかもしれませんが、外ならばご自分で止めることが出来るかもしれません。
二人で協力すれば更に見つけやすくなります。
一人が雑音のする音を弾いている間に、もう一人が原因になっていそうなモノに触れて確認することで特定できるでしょう。
ピアノの外でよく鳴るケースを挙げてみますので参考にしてみてください。

ピアノの外の場合
【アップライトの背中に落ちているモノ】
・充電器・クリップ・化粧品・オルゴール・ピンポン玉など。
これまでも色々なものを拾いました。
重いのでピアノを動かすのは大変ですが、少しゆすると下に落ちて収まる場合もあります。

【ピアノの上に載っているモノ】
・写真立て・メトロノーム・人形ケースなど。
直接置いている場合はよく鳴ります。本当はなにも乗せないのが理想ですが、乗せる場合はカバーを敷きましょう。

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【ご注意】ピアノの鍵盤にアルコール消毒

ピアノの鍵盤をアルコール系消毒液で拭かないでください。特に音楽教室の先生方は大変気を遣われて生徒さん毎に消毒しているかもしれませんが、ひと月くらい経つと画像のように白鍵にヒビが入ってしまいます。ピアノの消毒方法はこちらのリンクを参考にしてみてください。

ひび割れてしまった鍵盤。拭きはじめる低音側から割れ始めてました。

クラフトピアノサービス 鶴田圭寿

『ピアノのしくみ 音色編』ダイジェスト動画

コロナ禍で暇になってしまったので、動画の編集などしておりました。
年始にピティナの東音ホールで開催したセミナーのダイジェストです。2時間のセミナーを20分ちょっとにまとめてみました。ピアノの先生方向けのセミナーでしたが、実験や動画を使ったわかりやすい内容なので一般の方にも楽しんでいただけると思います。
全編は下記リンクよりアクセスしピティナ・eラーニング(有料)にログインの上で御覧ください。
https://elearning.piano.or.jp/contents/645

クラフトピアノサービス 鶴田圭寿

1/15(水) 巣鴨 ピアノのしくみ 音色編

ご参加、ありがとうございました。

ピティナのみなさま、こんにちは。ピティナ東京本部事務局の実方康介さんのご協力を得てセミナーを開催することになりました。ピティナ会員だけでなく一般の方も参加できます。みなさまのご参加、お待ちしております。
『ピアノのしくみ 音色編』
【日時】2020/1/15(水)10:30-12:30
【会場】東音ホール(東京・巣鴨 ピティナ本部事務局内)
【参加費】会員3,000円 一般3,500円
【お問合せ】ピティナ本部事務局 TEL:03-3944-1583
【主催】一般社団法人全日本ピアノ指導者協会 本部事務局
【詳細】http://www.piano.or.jp/seminar/list/s_info/2018967
なぜピアノの音は調律しないと濁るのでしょう?
なぜピアノの音は使用とともに硬くなっていくのでしょう?
​​実際のピアノを音響解析ソフトやハイスピードカメラを使って観察し、いくつかの実験を通して音色の秘密に迫ります。

「うなり」について
​​ハノンを弾いた瞬間「うわっ」と思うくらい狂ったピアノは、単音でも違和感のある音が混じっているものです。調律したて「ポーン」が次第に「ニャオーン」とネコの鳴き声になり「ワンワンワン」とイヌの吠える声になり、最後には濁った雑音に成り果てます。特に新しく張った弦はすぐに濁ってしまいます。
​​なぜ音は濁るのでしょう?遥か地平に届くような澄んだ音にするにはどうすればよいのでしょう?また調律師が聴こえるという「うなり」とはなんなのでしょうか?
​​実際のピアノを調律したり、音を消したり相殺する実験などを通して「うなり」の秘密に迫ります。
​​
​​ 「ねいろ」について
​​おおむねピアノの音色は使用と経年変化により硬くなる傾向にあります。伸びやかに歌うような音だったのが、次第に鋭くきらびやかな音になり、最後にはブリキバケツを叩くような音になります。こうなるとサステインは伸びませんし断線もしやすくなります。
​​どのような変化がピアノをブリキにしてしまったのでしょう?どうすれば元に戻すことができるのでしょう?また調律師が言うところの「針を刺す」とか「削る」とはどのような作業で何を目的にしているのでしょうか?
​​実際のハンマーに針を刺したり、ハイスピードカメラを使い弦とハンマーの動きを観察し「ねいろ」の秘密に迫ります。

12/2(月) 巣鴨 自分で出来るピアノトラブル対処法 入門編

ご参加、ありがとうございました。(12/2追記)

ピティナのみなさま、こんにちは。当セミナーは今年6月に開催したこちらと同内容です。再度、ピティナ東京本部事務局の実方康介さん、日本ピアノ調律師協会事業局長の高木三津雄さんからお声がけいただき講師をさせていただくことになりました。東音ホールのピアノを使って参加者の方に調律と鍵盤蓋の外し方を体験していただくワークショップです。ピティナ会員だけでなく一般の方も参加できます。みなさまのご参加、お待ちしております。
『自分で出来るピアノトラブル対処法 入門編』
【日時】2019/12/2(月)10:30-12:30
【会場】東音ホール(東京・巣鴨 ピティナ本部事務局内)
【参加費】2,500円(会員)一般3,000円
【お問合せ】ピティナ本部事務局 TEL:03-3944-1583
【主催】一般社団法人全日本ピアノ指導者協会 本部事務局
【協力】一般社団法人日本ピアノ調律師協会
【詳細】http://www.piano.or.jp/seminar/list/s_info/2018703
ちょっとしたトラブルなら自分で直してしまえる!?ピアノの仕組みに興味が増せば、日々の練習がより楽しくなるかも?レクチャー&プチ調律体験できる企画!
1. 一音だけ調律する
弦が切れてしまって、新しく張られた弦はとても狂いやすいですよね。
でもその弦だけをまぁまぁ聞ける音に直すのはそれほど難しくありません。
工具をお貸ししますので調律してみましょう!
2. 鍵盤蓋を外し鉛筆を拾う
グランドピアノの中に鉛筆が入ってカタカタ鳴ること、ありますよね。
鍵盤蓋を外せば取れますが上手に外すにはちょっとしたコツがあります。
ピアノを傷つけず安全に鍵盤蓋を外してみましょう!
参考動画:
【ピアノDIY】鍵盤蓋を外してエンピツを拾う(ヤマハのグランドの場合)

8/17(土) 幡ヶ谷 ピアノの自由研究

『ピアノの自由研究』に参加してくださった、MさんとSさんから作品の報告をいただきました。セミナーで作ったハンマーに、更に自作した鍵盤を取り付けてくださいました。
​​「打鍵の強弱によるハンマーの勢いの違いなど目で見ることができて面白いです。」とのこと。
​​透明の板を弦に見立てているところも面白いですね。資料もよくまとめられています。(8/26)

​​Mさんの作品

Sさんの作品

ご参加、ありがとうございました。(8/20)

New! 夕方の回を追加しました(7/21)
New! 今季の『ピアノの自由研究』は満席になりました。また来年、お待ちいたしております。引き続き『ドレミの自由研究』は受け付けております。(8/14)
【日程】2019/8/17(土) 午前・午後、同内容です。
午前の回 10:00-11:50 満員御礼(7/22)
午後の回 13:00-14:50 満員御礼(8/3)
夕方の回 15:30-17:20 満員御礼(8/14)
『ピアノの自由研究』は2011年より毎年夏休みに開催している小学生の親子向けのワークショップです。これまでに67組のご家族が参加してくださいました。
関連記事:ピアノセミナーごあいさつ
アルバム:ピアノの自由研究
『ピアノの自由研究』ハンマーを作ろう
ギターは弦を弾いて音を出しています。リコーダーは息を吹き込んで音を出しています。
でもピアノはどうやって音を出しているのでしょう?いつもはフタがついててよくわからないですよね。
今日はその大きくて重たいフタを外して、ピアノの中身をてっていてきに調べます。みなさん手伝ってください。
工作はピアノのもっとも大切な部品「ハンマー」です。親子で協力してハンマーを作りピアノの秘密を解き明かしてください。
完成したハンマーを模型に取り付け、ちゃんと動くか確認します。
もちろんハンマーは持って帰って新学期には提出してください。

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8/18(日) 幡ヶ谷 ドレミの自由研究

【最新情報】2024/8/18(日)・東京・ドレミの自由研究

ご参加、ありがとうございました。(8/20)


【日程】2019/8/18(日) 午前・午後、同内容です。
午前の回 10:00-11:50 終了しました
午後の回 13:00-14:50 終了しました
『ドレミの自由研究』は2014年より毎年夏休みに開催している小学生・中学生の親子向けのワークショップです。これまでに26組のご家族が参加してくださいました。
関連記事:ピアノセミナーごあいさつ
アルバム:ドレミの自由研究
『ドレミの自由研究』モノコードを作ろう
『ピアノの自由研究』ではピアノの音がどこからやってくるのかを勉強しました。
でもみなさんはこんなことを思ったんじゃないでしょうか、ところで音ってなんだろう?って。
それと音どうしでも仲のいい音と悪い音がありますよね。たとえばドとソは仲よしですが、ドとソのフラットを一緒に弾いてみてください。。。どうでしょう?気持ち悪いですよね。なぜこんなことが起こるのでしょうか。
工作はピタゴラスの発明品「モノコード」です。親子で協力してモノコードを作りドレミの秘密を解き明かしてください。
最後にモノコードを使いみんなで「きらきら星」を合奏しましょう。
もちろん作ったモノコードは持って帰って新学期には提出してください。

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6/10(月) 巣鴨 自分で出来るピアノトラブル対処法 入門編

ご参加、ありがとうございました。

ピティナのみなさま、こんにちは。ピティナ東京本部事務局の実方さん、日本ピアノ調律師協会事業局長の高木さんからお声がけいただき講師をさせていただくことになりました。東音ホールのピアノを使って参加者の方に調律と鍵盤蓋の外し方を体験していただくワークショップです。会員だけでなく一般の方も参加できます。みなさまのご参加、お待ちしております。

「調律を知る」チャンスその2 自分で出来るピアノトラブル対処法 入門編
【詳細】http://www.piano.or.jp/seminar/news/2019/03/20_25215.html
【日時】2019/6/10(月) 10:30-12:30
【会場】東音ホール(東京・巣鴨 ピティナ本部事務局内)
【参加費】2,500円(会員)一般3,000円
【主催】一般社団法人全日本ピアノ指導者協会
【協力】一般社団法人日本ピアノ調律師協会