先日住宅街での調律をしていますと、「日石灯油だもんね♪」のメロディが流れてきて晩秋だな、としみじみしました。
ピアノにとって冬は梅雨と並んで過酷な季節です。
暖房による乾燥は音の狂いと部品の故障を引き起こします。
加湿器などを使い湿度が40%を切らないように心がけましょう。
最低と最高湿度を記録できるような湿度計があると参考になります。
最近では1時間ごとの温度・湿度を2週間分記録できるような優れモノもあります。
夜の間やお留守の間にどれぐらいになったかも分かるのでおすすめです。
特に床暖房のお部屋にアップライトを置いている場合は対策が必要です。
アップライトは言わば底が床に近い四角い箱ですので熱が入り易く逃げないので内部は高温になります。
屋根蓋を開けて手を入れてみると熱気がすぐにわかるほどです。
密閉された空間の温度が上がると飽和水蒸気量は上がり相対湿度が下がります。
ピアノの内部はお部屋よりもずっと湿度の低い状態なのです。
音の狂い、故障はもちろん、ひどい時は響鳴板が割れてしまうこともあります。
ヴァイオリンやギターなど他の楽器もケースに入れたまま床に置きっぱなしにしないよう気を付けてください。
ピアノを守るために
続きを読む 【ご注意】過乾燥、特に床暖房のアップライト